Webサイトを運営していると、「どれくらいアクセスされているのか」「どのような検索キーワード(検索クエリ)から訪問されているのか」など、さまざまなデータを確認する機会があります。
特にSEOやWebサイトの集客改善に取り組む場合、サイトへ訪問した後のユーザー行動だけでなく、Google検索で自社サイトがどのように表示され、どのようなキーワードから訪問されているのかを把握することが重要です。
そこで活用したいのが、Googleが無料で提供しているGoogle Search Console(サーチコンソール)です。
サーチコンソールでは、検索結果での表示回数やクリック数、検索クエリ、平均掲載順位のほか、Googleへのインデックス状況などを確認できます。
また、2026年現在ではAI OverviewsやAI Modeなど、Google検索の生成AI機能に関する分析機能も追加され、段階的に提供が広がっています。
この記事では、Google Search Console(サーチコンソール)とはどのようなツールなのか、GA4との違いや主な機能、SEOやWebサイト改善への具体的な活用方法について初心者向けにわかりやすく解説します。
Google Search Console(サーチコンソール)とは?
Google Search Console(サーチコンソール)は、Google検索におけるWebサイトのパフォーマンスや状態を確認・管理するためのツールです。
Google検索で自社サイトが何回表示されたのか、検索結果から何回クリックされたのか、どのような検索クエリから訪問されているのかといったデータを確認できます。
Webサイトへのアクセス数だけを見ていても、ユーザーが「どのような言葉で検索してWebサイトを見つけたのか」まではわかりません。
サーチコンソールを確認することで、Google検索上でユーザーと自社サイトがどのように接点を持っているのかを把握できるようになります。
ただし、プライバシー保護などの理由から、一部の検索クエリは表示されません。
そのため、ユーザーがGoogle検索で使用したキーワードをすべて確認できるわけではない点には注意が必要です。
サーチコンソールとGA4の違い
サーチコンソールとあわせて利用されることが多いのが、Google アナリティクス4(GA4)です。
どちらもWebサイトを分析するためのツールですが、主に確認する範囲が異なります。
| ツール | 主に確認できること |
| サーチコンソール | Google検索で表示されてからWebサイトへ訪問するまでの状況 |
| Google アナリティクス4(GA4) | Webサイトを訪問した後のユーザー行動 |
サーチコンソールでは、検索クエリや表示回数、クリック数、CTR、平均掲載順位など、Google検索上でのパフォーマンスを確認します。
一方、GA4では、訪問したユーザーがどのページを閲覧したのか、サイト内でどのように行動したのか、問い合わせや購入などの成果につながったのかといった情報を分析します。
シンプルに整理すると、
- サーチコンソール=検索されてからWebサイトを訪れるまで
- GA4=Webサイトを訪れてからの行動
と考えるとわかりやすいでしょう。
どちらか一方だけを見るのではなく、両方のデータを組み合わせることで、Google検索からの集客とWebサイト訪問後の行動を幅広く分析できます。
また、Search ConsoleとGA4を連携することも可能です。
連携すると、GA4上でGoogle検索のクエリやオーガニック検索から流入したランディングページに関するレポートを確認できます。
サーチコンソールでできること
サーチコンソールには、Google検索におけるWebサイトの状態を確認するためのさまざまな機能があります。
ここでは、初心者がサーチコンソールの使い方を理解するうえで、まず知っておきたい主な機能を紹介します。
検索パフォーマンスを確認する
サーチコンソールのなかでも、SEOやWebサイトの分析でよく利用するのが「検索パフォーマンス」です。
主に次の4つの指標を確認できます。
- クリック数: Google検索の検索結果からWebサイトがクリックされた回数
- 表示回数: WebサイトがGoogle検索結果に表示された回数
- CTR(クリック率): 表示回数のうち、実際にクリックされた割合
- 平均掲載順位: Google検索結果における平均的な掲載順位を確認するための指標
これらのデータは、検索クエリやページ、デバイス、国、期間などの条件で絞り込んで確認できます。
たとえば、
「Google検索には多く表示されているのに、あまりクリックされていない」
「特定の検索キーワードでは上位に表示されているものの、流入が少ない」
といった状況を把握できます。
SEO施策を考える際には、まず確認しておきたい機能のひとつです。
URLがGoogleに登録されているか確認する
「URL検査」を使うと、特定のページをGoogleがどのように認識しているのか確認できます。
たとえば、次のような情報をチェックできます。
- Googleにインデックスされているか
- ページがインデックス可能な状態になっているか
- クロールやインデックス登録で問題が発生していないか
- GoogleがどのURLを正規URLとして認識しているか
新しいページを公開した場合や既存ページを大きく更新した場合には、Googleへ「インデックス登録をリクエスト」することもできます。
ただし、リクエストを送信すれば必ずGoogleにインデックスされるわけではありません。
Google公式でも、インデックス登録のリクエストはページの登録を保証するものではないと説明しています。
Webサイト全体のインデックス状況を確認する
サーチコンソールでは、Webサイト内のページがGoogleにインデックスされているかどうかも確認できます。
「ページを公開したのにGoogle検索に表示されない」という場合には、そもそもGoogleのインデックスに登録されていない可能性があります。
サーチコンソールでは、ページがインデックスされているかだけではなく、登録されていない場合にその理由を確認できることもあります。
たとえば、次のような状態が考えられます。
- noindexが設定されている
- クロールが制限されている
- 別のURLが正規ページとして認識されている
- クロールされているもののインデックスされていない
SEOというとコンテンツの内容や検索順位に目が向きがちですが、まずはGoogleがWebページを正しく発見し、インデックスできる状態になっていることも重要です。
XMLサイトマップを送信する
サーチコンソールからXMLサイトマップをGoogleへ送信することもできます。
XMLサイトマップとは、Webサイト内にどのようなページが存在しているのかを検索エンジンへ伝えるためのファイルです。
Googleにサイト内のURLを発見してもらいやすくするために利用されます。
特にページ数の多いWebサイトや、新しいコンテンツを継続して追加するWebサイトなどでは、サイトマップを適切に設定しておくことが大切です。
ただし、XMLサイトマップを送信したからといって、記載されているすべてのページが必ずGoogleにインデックスされるわけではありません。
Core Web Vitalsを確認する
サーチコンソールでは、「Core Web Vitals(コアウェブバイタル)」に関するレポートも確認できます。
Core Web Vitalsは、実際のユーザーの利用状況をもとに、Webページのユーザー体験を確認するための指標です。
主に次の3つがあります。
- LCP: 主要なコンテンツが表示されるまでのパフォーマンス
- INP: ユーザーの操作に対する応答性
- CLS: ページ表示中のレイアウトの安定性
たとえば、
- 「ページがなかなか表示されない」
- 「ボタンを押しても反応が遅い」
- 「読み込み途中で画像やボタンの位置が大きくずれる」
といった問題を発見する手掛かりになります。
こうした問題はユーザーにとっての使いにくさにつながるため、コンテンツだけでなくWebサイトの表示や操作性を改善する際にも確認しておきたい項目です。
AI Overviews・AI Modeでの表示状況を確認する
Google検索では現在、AI Overviews(AIによる概要)やAI Modeなど、生成AIを活用した検索機能も提供されています。
2026年6月には、Search Consoleに「生成AIパフォーマンス レポート」が追加されました。Google検索向けのレポートではAI OverviewsやAI Modeでの表示状況を確認でき、Discoverについても別途、生成AI機能向けの専用レポートが用意されています。
現時点で確認できる主な指標は、インプレッション数(表示回数)です。
データは、ページ・国・デバイス・日付などの切り口で確認できます。
一方で、2026年8月時点ではクリック数・CTR・どのような検索クエリで表示されたかは、生成AIパフォーマンス レポートには含まれていません。
通常の検索パフォーマンスと同じ感覚で見ると、AI OverviewsやAI Mode経由のクリック率までわかると誤解しやすいため、現時点では「生成AI機能において、自社サイトがどの程度表示されているのかを確認するためのレポート」と捉えておくとよいでしょう。
また、2026年8月時点では一部のWebサイト所有者を対象に段階的に提供されており、すべてのSearch Consoleプロパティで利用できるわけではありません。
なお、AI OverviewsやAI Modeに関するデータは、通常のSearch Consoleの検索パフォーマンスにも含まれています。
生成AIパフォーマンス レポートでは、そのなかから生成AI機能におけるインプレッションを専用のビューで確認できるようになりました。
サーチコンソールはどのような施策に活用できる?
サーチコンソールは、単に検索順位やアクセス数を見るだけのツールではありません。
検索データを分析することで、SEOコンテンツのリライトや新しい記事の企画、Webサイトの導線改善など、具体的な施策を考えるための材料として活用できます。
SEOコンテンツのリライト
代表的な活用方法が、既存コンテンツのリライトです。
たとえば、「表示回数は多いものの、掲載順位が低い」という検索クエリがあったとします。
Google検索には一定数表示されているため、その検索テーマとページには関連性があると考えられます。
一方で掲載順位が十分ではないのであれば、検索ユーザーが求めている情報を改めて分析し、コンテンツを追加・改善する余地があるかもしれません。
また、「検索結果には多く表示されているものの、CTRが低い」場合には、検索結果に表示されるタイトルやページの内容が、ユーザーの検索意図に合っているかを確認します。
このようにサーチコンソールを活用すると、感覚だけでページを修正するのではなく、検索データをもとに改善するページや施策の優先順位を考えやすくなります。
新しいコンテンツを企画する
検索クエリは、新しいコンテンツを考える材料としても活用できます。
サーチコンソールを確認していると、自社で想定していなかった検索キーワードでWebサイトが表示されていることがあります。
たとえば、あるサービス紹介ページが、
「○○とは」「○○ メリット」「○○ 比較」「○○ 費用」
といった複数の検索クエリで表示されていたとします。
同じサービスについて検索していても、ユーザーが知りたい内容はそれぞれ異なります。
そこで、「○○とは」を詳しく説明する記事や、「○○の比較」「○○の費用」を解説する記事など、それぞれの検索意図に合わせたコンテンツを企画できます。
検索クエリを単なるキーワードとして見るのではなく、ユーザーが何を知りたがっているのかを理解する材料として活用することが大切です。
検索クエリからユーザーの検索意図を考える
同じ商品やサービスについて検索しているユーザーでも、検索する言葉によって検討段階が異なる場合があります。
たとえば、「Webマーケティングとは」と検索しているユーザーは、Webマーケティングについて情報を集め始めた段階かもしれません。
一方、「Webマーケティング会社 比較」と検索しているユーザーであれば、具体的な依頼先を探している可能性があります。
さらに、「Webマーケティング会社 大阪」まで条件を絞り込んでいる場合には、問い合わせや商談をより具体的に検討していることも考えられます。
サーチコンソールで確認できる検索クエリをもとに、
- 「ユーザーは何を知りたいのか」
- 「どのような情報を用意すればよいのか」
- 「次にどのページへ案内するとよいのか」
を考え、コンテンツやサイト内導線の改善へつなげていきます。
AI検索時代のSEO改善に活用する
AI OverviewsやAI Modeなど、Google検索では生成AIを活用した検索体験も広がっています。
ただし、Googleは生成AI検索についても、従来からのSEOのベストプラクティスが引き続き有効だと説明しています。
Google Search Essentialsでも、検索結果でのパフォーマンスを高める基本として、ユーザーにとって役立ち、信頼できるコンテンツを作ることや、ユーザーが検索に使用する言葉をタイトルや見出しなどの適切な場所で使用することなどが挙げられています。
AI検索向けだからといって、特別なページを大量に作成する必要があるわけではありません。
まずは、
- サーチコンソールで実際の検索クエリや表示状況を確認する
- ユーザーが求めている情報を考える
- コンテンツの不足や分かりにくい部分を改善する
- 自社ならではの知識や経験、情報を追加する
- 改善後の検索パフォーマンスを再び確認する
という流れで改善を繰り返すことが重要です。
生成AIパフォーマンス レポートを利用できる場合には、現時点ではインプレッションを中心としたデータに限られますが、通常の検索パフォーマンスとあわせて確認することで、AI検索における自社サイトの露出状況も改善の判断材料のひとつとして活用できます。
GA4と役割分担して分析する
サーチコンソールとGA4は確認できるデータの役割が異なるため、両方を組み合わせることで、より広い範囲を分析できます。
たとえば、サーチコンソールで検索結果からのクリック数が伸びているページを見つけた場合、GA4で訪問後のユーザー行動や問い合わせ・購入などの成果を確認します。
反対に、Google検索からのクリック数はまだ少なくても、訪問したユーザーが問い合わせや購入につながりやすいページであれば、検索結果での表示やCTRを改善し、より多くの流入を獲得できないか検討する余地があります。
このように、
サーチコンソールで「検索から訪問まで」を確認し、GA4で「訪問後の行動」を確認する
という役割分担で分析すると、Webサイトの改善ポイントを整理しやすくなります。
ただし、「この検索キーワードで検索した特定のユーザーが、その後問い合わせをした」といった形で、個々の検索クエリとコンバージョンを直接ひも付けて確認できるわけではありません。
それぞれのツールの役割を理解したうえで、データを組み合わせて分析することが大切です。
GA4とサーチコンソールを組み合わせることで、検索からWebサイトへの流入、その後のユーザー行動まで幅広く分析できます。
一方で、それぞれのツールを行き来しながらデータを確認し、「なぜこの数字になっているのか」「次に何を改善すればよいのか」まで考えるには、時間や分析の知識も必要です。
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サーチコンソールだけでは分からないこともある
Google Search Console(サーチコンソール)はSEOやWebサイト運営に役立つツールですが、すべての情報をサーチコンソールだけで確認できるわけではありません。
サーチコンソールは主に、
- どの検索クエリで表示されたのか
- 何回表示・クリックされたのか
- 平均掲載順位はどのくらいなのか
- Googleに正しくインデックスされているのか
といったGoogle検索に関する情報を確認するためのツールです。
一方、
- Webサイトを訪問した後にどのページを見たのか
- サイト内でどのような行動をしたのか
- 問い合わせや購入につながったのか
といった訪問後の分析では、GA4などのアクセス解析ツールを組み合わせて確認します。
一つのツールだけですべてを判断するのではなく、「何を知りたいのか」に合わせて分析ツールを使い分けることが重要です。
まとめ
Google Search Console(サーチコンソール)は、Google検索におけるWebサイトのパフォーマンスや状態を確認するための無料ツールです。
検索クエリや表示回数、クリック数、CTR、平均掲載順位といった検索パフォーマンスだけでなく、URL検査、インデックス状況、XMLサイトマップ、Core Web Vitalsなど、Webサイトを運営するうえで役立つさまざまな情報を確認できます。
さらに2026年には、AI OverviewsやAI Modeなどの生成AI機能における表示状況を確認する「生成AIパフォーマンス レポート」も追加されました。
現時点では主にインプレッション数を確認するためのレポートで、ページ・国・デバイス・日付などの切り口から分析できます。一方、クリック数やCTR、検索クエリには対応していません。
今後の機能拡張にも注目しておきたいところです。
ただし、サーチコンソールを活用するうえで大切なのは、数字を見るだけで終わらせないことです。
- 「なぜこの検索キーワードで表示されているのか」
- 「なぜ表示されているのにクリックされていないのか」
- 「この検索をしているユーザーはどのような情報を求めているのか」
と一つずつ考えていくことで、SEOコンテンツのリライトや新しい記事の企画、Webサイトの導線改善など、具体的な施策につなげられます。
また、AI OverviewsやAI Modeなど検索環境が変化しても、ユーザーにとって役立ち、信頼できるコンテンツを作るというSEOの基本は変わりません。
まずはサーチコンソールの「検索パフォーマンス」を確認し、自社サイトがどのような検索クエリで表示され、どのページがクリックされているのかを把握するところから始めてみましょう。
Webサイトは、公開して終わりではありません。
データから課題を見つけ、改善を繰り返していくことで、ユーザーにとって使いやすく、成果につながるWebサイトへと育てていくことができます。
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